「弾力のある身体」ということ
April 7th, 2025
「弾力がある身体」という教えが伝わっている。
ボールのように触れた相手を弾き飛ばす力だ。
私の先生は「身体が飛行機のタイヤのようになるんです。」と言った。
もちろんお腹がボールみたいにふくれていることではない。
だけどお腹がボールみたいにふくれた先生は、これを軸にした武術をしていることが多いのも事実だ。
私はモナ王のような腹筋を目指してここしばらく糖質制限をしている。
だからどうした。
太気拳では「弾力がある身体」を立禅で養う。
そしてその力を維持しつつ動くことが、私の太気拳的戦闘理論だ。
それは地面とつながる力であり、地根力と表現したりもする。
相手の力を地面にアースするというのが私の感覚だ。
地面にアース?なんか変だけど。頭痛が痛くなってきた。
その力はぶっちゃけバランス力だ。
こんなシンプルに言うとありがたみがないのでは、といつも思う。
弾力がある身体、六面力、矛盾カ、根元力、そんな専門的な言葉で説明した方が興味をひきやすいのかもしれない。
だけどやっぱりバランス力だ。
20年前の自分に「要はバランスやで。」と伝えたい。
そして格闘におけるバランス力とは、相手と接触した際に発揮される。
サーフィンのように足元が揺れるときに立つ力がバランス力として認識されやすいが、誰かに押されたときに耐える力もまた、バランス力である。
力を入れて耐えるのだから筋力だ、と思うかもしれないが、筋力はバランスを保った体勢を維持するために使われているのであって、バランスの取れた体勢さえ維持できるのであれば筋力はそれほど必要ではない。
耐えるのに大事なのは根性だ、という人は押さずにそっとしておこう。
格闘時に頻発する相手に触れた状態をシンプルに表すと、
「両足裏2点と相手との接触部の1点で外界と接している」。
この3点でバランスを保ち続けることができれば、身体は安定しているのだ。
「弾力がある身体」というのは接触時にバランスが維持された体勢のことだ。
接触点に自分が乗っている、ともいえる。
パンチに体重を乗せるというのは、このことだ。
だが適切な乗せ方をしないと、その後にバランスが崩れてしまう。
「弾力がある身体」は接触した箇所に力(=重さ)があるので様々なスポーツに応用できる。
・パンチ、キック力が向上する
・球技でタックルをされたときに倒れづらくなる
・ゴルフ、野球で飛距離が伸びる
拳で相手に触れようと、バットでボールに触れようと原理は同じ。
この「弾力がある身体」にはいくつかの原理があり、誰もが気づくことができるものだ。
追伸
ヒマでどうしようもない方の為に、文中の「力(ちから)」を一つだけ「カ(か)」に変えている。
ここまで読む途中に見つけた慧眼の持ち主には拍手を送りたい。👏
見つけた方はご一報を。

タイにて。むっちり、ずっしり。