24Nov
不動智神妙録(無明住地煩悩)

不動智神妙録(無明住地煩悩)

無明住地を、あなたがよくご存知の兵法にたとえて説明してみましょう。 敵が刀を振り上げて切りかかってきたとします。 その刀を一目みて、「あっ、来るな。」などと思うと、相手の刀の動きに心がひきずられて、こちらは自由に動くことができずに切られてしまいます。 打ちこんできた刀を見ることは見るのですが、それに対して、ここで相手の刀を切りかえそうとか、どう打ちこもうかなどと思慮分別を一切持たずに、つまり...

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21Nov
大阪の仲間との稽古

大阪の仲間との稽古

大阪に太気拳の仲間がいる。 私は島田道男先生の弟子だが、彼は別の先生のもとで長年稽古をしている。 技量もあり誠実な人柄と相まって、会うたびに楽しく多くの気付きをいただく。 師が変われば稽古のありようも違ってくる。 立禅や動きの形にも多くの差がある。 だが互いに触れ、語ると、本質的なところで共通点がある。 そうでなければ同じ流派、太気拳とはいえないだろう。 その本質とは立禅の力...

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14Nov
荘子 大宗師篇2

荘子 大宗師篇2

上古の真人は、不幸な運命に見舞われても逆らうことがなく、たとえ成功してもこれを誇ることがなく、万事を自然のままにゆだねて、はからいをすることがなかった。 (中略) 上古の真人は、眠るときは、眠ることに安んずるために、夢を見ることがない。 その目ざめているときは、日常の営みに安んずるために、憂いをもつことがない。 食事のときも、特別に何かがうまいといって心をひかれることもなく、その呼吸は深く...

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7Nov
力の噴水

力の噴水

相手から受けた力を地面に流す。 地面からの力を相手に伝達する。 身体はあたかも力を通す噴水のようだ。 足裏からの力が、ブワーッと頭頂部に到る。 その力の一部が腕を伝わり、相手に届く。 この力は主として自分の体重が地面を押す反力である。 その逆に、相手からの力を地面に吸収する。 そのとき、相手との接点は足の裏のようになっている。 そこで自分を支えられるようになっているのだ。 ...

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3Nov
死のうと思うな、生きようとも思うな

死のうと思うな、生きようとも思うな

死のうと思うな 生きようとも思うな ただ、戦え (「水滸伝」 北方謙三) 生死をかけた闘争は幸いにも経験がない。 だが、組手でも似たところがあるように思う。 強敵であればあるほど、勝つとか負けるとか、そんな先のことは考えてはいられない。 この瞬間の突きや蹴りに対応しなければならない。 ただ、一心に向き合うだけだ。 今、この瞬間にやれることを、やる。 そんな没我の瞬間がたまら...

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31Oct
将来は大統領

将来は大統領

バーガーキングに行った。 定期的にパティ4枚のどでかいバーガーをだすので、それが食べたくなる。 これ1個でどのくらい満腹になるかで自分の胃袋の若さを測っているフシもある。 10年前なら2個いけたと思うが、今は1個食べるとほぼ満腹。 これが食べきられなくなるのはいつだろう。 ランチタイムのせいか、店内は満席。 5歳くらいの男の子が両親と店舗へ入ってきた。 父「席がいっぱいだねえ」 ...

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27Oct
荘子 徳充符篇7

荘子 徳充符篇7

死と生、存と亡、困窮と栄達、貧と富、賢と愚、そしりとほまれ、飢えと渇き、寒さと暑さ、これらはすべて人間の世界をおとずれる現象の変化であり、運命のあらわれであります。 日夜かわるがわる人間の眼前に現れ出ながら、しかもそれらがどこから生じてくるのか、人知ではその根源をはかり知ることができません。 人知を超えたものである以上、このような運命の変化によって心の平和を乱す必要はありませんし、これを霊府(...

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24Oct
身体と意識の相関関係

身体と意識の相関関係

「学ぶ」の語源は「真似ぶ」とする説がある。 気功は自然をまね、その気を我が身に写し取る行為だ。 立禅は中国では站椿というが、これは樹木の真似であるともいう。 大樹のごとく静かに立ち、その静けさ、何事にも動じない強さを真似るのだ。 真似をすればそうなる、ある程度は。 眉間にシワを寄せていれば険しい気分になるし、笑顔をつくっているとなんとなく機嫌がよくなってくる。 姿勢を正していると心...

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20Oct
言葉にすると嘘くさい

言葉にすると嘘くさい

友人からこんなメールをもらった。 ーーーーー 松井さんは、手の平と甲を交互にひらひらさせて コレ、コレ、コレ、と表現していましたが、 これは、現在過去未来が連続的ではなく、 今、という感覚が断続的な”点の連続”という感じなのでしょうか? ーーーーー それにこんな返事をした。 ーーーーー 過去現在未来の連続性がない、ということは表現として「事実」に近いものがあるかもしれません。 ...

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17Oct
無心に、気は発露する

無心に、気は発露する

会員の松本さん。 親分肌で器の大きな人だ。 建設現場で働いておられるので、私のイメージは半纏を着た宮大工の棟梁。 以前は芦原空手をされており、組手姿もしゅっとしている。 彼から聞いた話だ。 ある日の建設現場のこと。 2階ほどの高さの足場で足元の工具を取ろうとしたら、そこに足場がなかった。 それで数メートル、落下したそうだ。 大怪我レベルの事故だ。 だが、気づいたら下で立ってい...

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