「適当に」、「良い加減に」、という言葉が好きだ。 そこには「ちょうどいい」「ぴったり」といったバランスのよさがある。 「適」(かなう)は 「ぴったり合う」「ふさわしい」。 「当」(あたる)は「的中する」「正解である」。 弓矢が的のど真ん中に吸い込まれるような、精妙、パーフェクトフィットな様子だ。 「間髪を入れず」という言葉は、AとBの間に髪の毛の入る隙間もないほどピッタリとした様...
Read More冬の温泉は格別だ。 熱が身体にしみわたり、ちぢこまった心と身体をほぐしてくれる。 温泉に行くと色々な裸を目にする。 そして職業柄、身体をみると強そうかどうかを無意識に感じてしまう。 私が惹かれるのは、日々の活動で自然と培われたような身体だ。 ニセコの温泉で見た農家のじいさん。 前腕部が太く、胴回りがどっしりとしていた。 函館の温泉で見た漁師のおっさん。 網を引いたりするのだ...
Read More間、髪を容(い)れずということがあります。 これを兵法にたとえて述べてみましょう。 (中略) 人が打ちこんできた太刀に心が止まれば、そこに隙ができます。 その隙にこちらからの働きが、お留守になるのです。 向こうが打ってきた太刀と、それに応える我が方の働きとの間に、髪の毛一本入らぬようなら、人の打つ太刀は自分の太刀となるのが当然です。 禅の問答でも、このように間髪を容れない心の状態を大切...
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