24Oct
身体と意識の相関関係

身体と意識の相関関係

「学ぶ」の語源は「真似ぶ」とする説がある。 気功は自然をまね、その気を我が身に写し取る行為だ。 立禅は中国では站椿というが、これは樹木の真似であるともいう。 大樹のごとく静かに立ち、その静けさ、何事にも動じない強さを真似るのだ。 真似をすればそうなる、ある程度は。 眉間にシワを寄せていれば険しい気分になるし、笑顔をつくっているとなんとなく機嫌がよくなってくる。 姿勢を正していると心...

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20Oct
言葉にすると嘘くさい

言葉にすると嘘くさい

友人からこんなメールをもらった。 ーーーーー 松井さんは、手の平と甲を交互にひらひらさせて コレ、コレ、コレ、と表現していましたが、 これは、現在過去未来が連続的ではなく、 今、という感覚が断続的な”点の連続”という感じなのでしょうか? ーーーーー それにこんな返事をした。 ーーーーー 過去現在未来の連続性がない、ということは表現として「事実」に近いものがあるかもしれません。 ...

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17Oct
無心に、気は発露する

無心に、気は発露する

会員の松本さん。 親分肌で器の大きな人だ。 建設現場で働いておられるので、私のイメージは半纏を着た宮大工の棟梁。 以前は芦原空手をされており、組手姿もしゅっとしている。 彼から聞いた話だ。 ある日の建設現場のこと。 2階ほどの高さの足場で足元の工具を取ろうとしたら、そこに足場がなかった。 それで数メートル、落下したそうだ。 大怪我レベルの事故だ。 だが、気づいたら下で立ってい...

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13Oct
函館での稽古

函館での稽古

函館で毎年恒例となった太気拳の稽古会を開催した。 今回は長く稽古されている方の参加がほとんどだった。 修行とはなにかを身につけることではなく、削ぎ落とすことだと思う。 戦闘機やF1マシンは機能性のみをひたすらに追求した結果、美しい。 削ぎ落とした結果あらわれる美しさや強さがある。 修行で削ぎ落とすのは、「我」である。 自然のはたらきを邪魔する「我」をなくせば、気は自由に行き渡る...

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29Sep
精神の無秩序を整える

精神の無秩序を整える

「体操は身体の運動に対する正しい判断の支配であり、それによつて精神の無秩序も整へられることができる。情念の動くままにまかされようとしてゐる身体に対して適当な体操を心得てゐることは情念を支配するに肝要なことである。」 人生論ノート by 三木清 武術はまず型を通して学ぶ。 太気拳には型というものはないが、ひとつひとつの動きに原理原則がある。 原理原則・秩序のある動きを身体に覚えさせる...

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22Sep
少年たちに学ぶ

少年たちに学ぶ

太気拳武禅会では小学校2年生から70代の方までが稽古を楽しまれている。 皆さんから学びをいただくが、なかでも小・中学生の吸収力にはいつも驚かされる。 きっと固定観念といったものが、まだ少ないのだろう。 見たまま、感じたままをスッポリとマネする。 大人は、無意識に自分なりの解釈をして、それを表現する。 経験こそが成長であるが、それが邪魔をすることもある。 事実に「私なりの解釈」を加え...

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8Sep
中心力

中心力

武術において最優先事項は相手を倒すことではなく、自分を護ることである。 そしてその力の物理的な源泉は外に放出する力ではなく、中心に向かう力である。 中心に向かう力とはバランス力だ。 自分の外に向かう力と中心に向かう力があるとき、中心への力が優っていればバランスが維持される。 ヤジロベエを軽く揺らすと揺れが少しづつ小さくなり、ついには中心で静止する。 だが限界を超えて強く揺らせば、中心...

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5Sep
「好き」で「それをやっている自分が好き」なことをやる

「好き」で「それをやっている自分が好き」なことをやる

人生は選択の連続だ。 どのような選択をするか、そしてその判断基準はなにか。 それがその人の人格やライフスタイルを決めると言っても過言ではない。 以前の私の主な判断基準は「損か得か」「それが将来、自分のためになるかどうか」であった。 進学や就職など、人生を方向づけるような大きな選択肢であればあるほど、その傾向は強く現れていた。 ところがここ10年ほどは、何かを選ぶとき「好きか嫌いか...

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29Aug
誕生日を祝っていただく

誕生日を祝っていただく

稽古のあと、みなさんにバースデーを祝っていただいた。 前日も水曜稽古組の方々に祝っていただいた果報者である。 私の誕生日はクリスマスなどと違ってきわめて個人的な祝い事だ。 自分ひとりでなんとなく浮かれているが、周りの人は普段と変わらぬ日々を過ごしている。 大人になって自分の誕生日を嬉しがるなんてみっともない、という感覚が、いつの頃からかある。 それが誰かに祝ってもらうことによって...

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25Aug
太気拳気功会 島田道男先生のこと

太気拳気功会 島田道男先生のこと

太気拳武禅会は師である島田道男先生に開いて頂いた。 自分の先生についてネット上であまり語りたくはない。 先生の凄さを語ることで、そんな達人に習った俺ってすごいでしょ、という自分自身や自流派に対しての権威づけという心理が見え隠れするからだ。 だけど少しだけのろけたい。 和菓子、いや、我が師、島田先生はすごい人だ。 常人ではありえないエピソードが山ほどあるが、残念ながらここでは語れない。...

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