夜の円山登山

January 22nd, 2012

夜の円山登山。
蛍雪の功という言葉があるように、雪があると周囲や足元がとても明るく見えます。
そういえばチベットで遭難した夜、遺書を書いてから呆然と眺めたエベレストはそれでもくっきりとした稜線が美しかったな。

足元は明るいのですが、普通の靴なので滑るわ滑るわ。
歩法の稽古にちょうどよいのです。

登り斜面は相手が正面から押す抵抗と同じです。
摩擦の低い雪面はしっかりと足に乗らないとたちどころにバランスを崩します。
太気拳の基本の立ち方、丁八歩の形でしっかりと立つ。
滑る雪面ではつま先やかかとだけではなく、インエッジ全体が接地して地面を掴まないとどうしようもありません。
足裏で地面を掴むように登る。
手で棒を掴むとき、指だけではなく、掌も使うように、足も指だけではなく、またカカトだけでもなく指からカカトまでを「足の平」として使う感覚。

そして結局は、いかに腰がしっかりと足に乗れているか、という基本の考察に戻ってしまいます。

そして頂上で禅。
冷たく荒々しい夜風が全身を研ぎ澄まし、詰まった何かを流してくれるようです。夜の円山山頂より

本日の夜遊びは健康的哉。