フリースタイルとグレコローマン

August 10th, 2012

オリンピック、私はやはり格闘技系種目を研究してしまいます。
平和の祭典ではありますが、多くの種目が軍事教練の名残であり、武術と無縁ではないですね。
 
日本男子団体が銀メダルを取ったフェンシング。
ブルース・リーもジークンドーを創る際にフェンシングを大いに研究したそうです。
あの一点に突き込む速さと強さ、とても参考になります。
 
そしてレスリングのグレコローマンスタイルでは松本隆太郎選手が銅メダルを取りました。
また女子フリースタイルはメダルラッシュ、偉業を成し遂げました。
 
レスリングにはグレコローマンとフリースタイルの2種類があります。
 
違いは、グレコローマンは腰から下を攻防に使ってはダメで、フリースタイルはOK、という点。
足に対してのタックルなどが禁止されているかどうかですね。
日本ではフリースタイルの方がポピュラーです。
 
こう聞くとフリースタイルの方が強いじゃん、って考えてしまいそうですが、レスリングが軍事教練の一貫であったことに由来する、こんな説があります。
 
兵士は剣と盾を持っています。
そういう闘いにおいて頭を低く下げて相手の足を取りにいくという行為は背中を相手にさらし、非常に危険です。
 
ですから腰から上しか攻撃できないグレコローマンは、そういう闘いの現実に即したものだ、というのです。
 
現代の総合格闘技ではタックルが強いフリースタイル出身の選手が多く活躍していますが、武器ありの本当の「総合」があればまた話が違ってくるのかもしれません。
 
私は「総合」とは「武器あり」の枠さえ超えた、もっと広いものだと思います。