テキトーに、エーカゲンに。

December 29th, 2025

「適当に」、「良い加減に」、という言葉が好きだ。
そこには「ちょうどいい」「ぴったり」といったバランスのよさがある。

「適」(かなう)は 「ぴったり合う」「ふさわしい」。
「当」(あたる)は「的中する」「正解である」。
弓矢が的のど真ん中に吸い込まれるような、精妙、パーフェクトフィットな様子だ。

「間髪を入れず」という言葉は、AとBの間に髪の毛の入る隙間もないほどピッタリとした様子のことだ。
手を叩くのと同時に音が鳴る。
こんなしっくりとした様子が「適当」には感じられる。

だがテキトーに、エーカゲンに、とカタカナで書くと、ダメな響きがある。
一般的にはこちらの用法が多いかもしれない。
このユルい雰囲気を漂わせているのがまたいい。

最近買った老眼鏡をかけてこの文章を打っている。
これまでは本屋でテキトーに買った吊るしの老眼鏡を使っていたが、これは眼鏡屋で視力をちゃんと計測して作ってもらった。
使ってみて分かったのだが、このオーダー眼鏡は設定した40cmという距離はものすごく見やすいのだが、そこから前後10cmズレるだけで見づらくなる。
一方でテキトーに買った眼鏡はテキトーに合っているので、どんな距離でも適当に不自由なく見えるのだ。

こうなってくると「適当」と「テキトー」、どちらがいいのかわからなくなる。
ギチギチでもユルユルでもない、適当とテキトーのはざまでユラユラとやっていこうと思う。

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