会員の声・武術未経験のスタイリスト 畠谷真奈美さん

December 24th, 2013

 太気拳は、「立禅」を通して心と身体のバランスを整えます。 
心身の調和は健康管理にも役立ちますし、安定した心で普段を過ごす力を養います。 
スタイリストとして広告やテレビCMの仕事で忙しい日々を送る畠谷真奈美(写真右)さんは、がんという大病を乗り越え、松井道場に通ってからは風邪もひかなくなりました。 
武術未経験の女性が太気拳を習ってどのように変わったのでしょうか。 
「筋トレやエクササイズをしているわけではないけど、身体が丈夫になったのを感じます。仕事も生活も今まで以上に楽しく、身の回りのことが良い方向につながっています」と話す畠谷さん。詳しくお話をうかがいました。 
(取材、撮影は㈱Sapporoccaが担当しました) 
 
まずは畠谷さんのライフスタイルを教えてください。 
 
 職業はスタイリストでして、普段は広告やテレビCMの現場に入っています。撮影の時間帯はバラバラで、早朝は当たり前、夜中の2時からスタートということもあります。何日もぶっ通しで撮影ということもありますし、不定休な仕事です。 
 
 お忙しい仕事ですね。身体への負担が重そうですね。 
 

 身体はもちろん大変ですが、結構気も張る仕事です。撮影では商品やお借りした小道具、洋服などが多く、非常に高価な物もあり、取り扱いにはすごく気を使います。キャストやモデルさんの体調管理にも意識を配りますし、現場の雰囲気づくりも大切にします。仕事中は常に緊張しているので、心身ともにへとへとになります。 
終わって解放されると、それまで意識していなかった疲れが襲ってきて、這いつくばって家に帰る感じでしたよ。 
 
 そんなに忙しく大変なお仕事を抱えながら、どうして武術を習おうと思ったんですか? 
 
 当初は武術を習おうなんて思ってもいなかったんです。そもそも、太気拳の存在さえ知らなかったんですから。

 習うようになったきっかけの1つは、がんという大病を患ったことです。入院しているベッドの中で、自分の人生を振り返り色々考えました。それでなぜかふと、ウキウキしている自分に気がついたんです。

 確かに病気になったことは悲しかった。でも、「復活したら何をしてやろうか!」って楽しみで仕方がなくって、ジメジメしていられなかったですね。 
 
 退院後、どのような生活をされたんですか? 
 
 2ヶ月後には仕事に復帰しましたが「これからは自分の好きなこと、心から自分が楽しいと思えることをしたい!」と思って、まず国内や海外に旅行に行きました。

 そんな毎日の中で、ある日、太極拳を教えている教室のチラシが目に入ったんです。 
 
 太気拳ではなく、太極拳ですか? 
  
 はい。中国とかの公園などでみんながやっているような、あれです。 
興味を持ったんで、教室をのぞいてみたんですが、なんか思っていた感じと違ったので入会はしませんでした。 
 
 どうして太極拳に興味を持ったのでしょうか。
 身体を動かすならジムに通ったり水泳を習ったり、身近にはもっと他の方法もあったのでは?
 
 
 常々「強くありたい」と思っていましたが、私の「強い」というのは誰にも負けたくないと虚勢を張ることや、身体の見栄えを整えたりするようなことではありません。 

 日々の生活や人間関係、仕事の中での様々な緊張の中でも、心おだやかにリラックスできる方法があるんじゃないかと考えていて、それが強さにつながるのでは?と…。おぼろげなイメージだったんですが、それは心を「強く」鍛えることで身につけられるかもしれないと思っていました。 

 そして私にはジムとかスポーツではなくて、太極拳や気功など精神統一をする武術のようなことが適しているように感じたんです。それでインターネットであれこれ検索しました。 
 
 太気拳はどうやって知ったのですか? 
 
 それもネットですね。いろいろ調べていたら、太氣至誠拳法氣功会松井道場のホームページにたどり着きました。 
 
 松井道場のホームページは、どんな印象でしたか? 
 

 武術のことも戦いのことも何も分からない素人でしたが、直感的に「これだ」と思いました。 
よく読むと、私が思っていたような「心と身体を調和する」というようなことが書かれていることに気がつきました。 

 「心と身体が一致してリラックスする?うん、そうだ」って、松井先生が書かれていることに共感できました。すぐにメールで問い合わせをして、無料体験を申し込んでしまいました。 
 
 
 
 「心と身体の一致」。難しい表現ですね。 
 
 そんな難しいことじゃないですよ。ただ、普段は意識していないから、気がつかないだけです。 

 外見ばかりをいくら鍛えたって心がともなわないと「優しさ」や「愛情」、「感謝」を表現できません。 
それでは意味がないように思うんです。「女子力アップ」とか言ってジムに通っても、外見や頭の中で考えて取りつくろってもダメだと思うんです。 

 まずは他人にどう見られたいかではなく、自分が心から幸せでいられるかだと思います。自分が幸せでいられると他人にも幸せが伝わります。 
自分を好きになること。「自分力アップ」でいいんだと思います。そうすると、愛する人や周りの人たちに心から感謝できるようになる。それが伝わります。身体にもです。そんな感じ。誰でも意識すれば難しいことではないんですよ。 
 
 無料体験はいかがでしたか? 
 
 普段着でぷらぷら行って道場に入ると、松井先生の優しい笑顔が迎えてくれました。その日の道場には、女性の生徒さんも含めて3、4人が習っていたんですが、すごく和やかな雰囲気を感じて、すぐに安心できました。 
 
 松井師範はどのように指導をしたのでしょうか? 
 

 初めに立禅を習いました。「こんな感じ」と言ってお手本を見せてくれたので、見よう見真似でやってみました。先生はほめ上手ですから「鶴のようにキレイ」とか言ってほめてくださって、結構嬉しかったのを覚えています。 

 素人なので動き方とかは分からないのですが、松井先生がポイントをわかりやすく説明してくれたり、お手本を見せたりしてくれながら的確に教えてくれるから、初心者でも不安はありませんでした。 

 本気で武術を習っていらっしゃる方がいる中、「素人が道場に通ったら失礼かもしれない」と心配していたんですが、そんな様子もなく親切に教えてくれる感じも好印象でしたね。 

 生徒のそばに寄り添って教えてくれる松井先生の持つ空気感に、すごく共感を持ちました。この先生に習えば、私の思い描いていた「心と身体が調和する」というイメージが現実になると思えて、2012年7月から道場に通い始めました。 
 
 実際の稽古では、どのようなこと習っているんですか? 
 

 基本的に、自分の判断で動くので強制はありません。稽古開始時間はありますが、個人の都合に合わせて通えばOK。休憩も自由です。 

 太気拳の基本的な稽古方法である「立禅」「揺」「這」「練」は一通り教わりました。初めて習う動作などがあると、松井先生がお手本を見せてくれますし、分からなかったり、動きがずれていたりしたら、その都度先生が丁寧に教えてくれるので、迷うことはありませんでした。 

 マンツーマンで教えていただくこともありますし、同じ動きを習うならグループで教わることもあります。ケースバイケースですね。 
 
 道場はどんな雰囲気ですか? 
 

 2時間の稽古中、生徒さん同士で談笑することもありますし、非常に和やかです。 
柔道や空手の道場のように「せいやっ」とか戦う声が飛び交っているわけではなく、静かで集中できる空間です。 

 生徒の中には主婦の方もいますし、おじさんおばさん(すみません!笑)もいます。男女問わず色々な人がいますから普段会うこともできないような方々と知り合えるのも楽しみの一つです。 

 女性同士で気心知って、道場外でも会って出掛けることもありますよ。 
 
 道場で習ったことは、日常生活でも実用できますか? 
 
 太気拳の魅力的なところは、それをするのに何もいらないということです。道着もボールもシューズもいらない。 
ですから、仕事の合間でも家でくつろいでいる時でも立禅ができるんです。道場に通っていなくても鍛錬ができますから、マイペースに上達できます。仕事中やエレベーターで一人になった時も思わず立禅の姿勢をとってしまうことがあります。 

 無理にガツガツ鍛えるんじゃなくて、自分の歩幅に合わせて鍛錬できるのが良いですね。 
 
 太気拳を習って、何か変化はありましたか? 
 


 習い始めは身体がこわばって、腕や太ももが痛かったりしました。たぶん余計な力が入っていたんですね。回数を重ねると楽になってきて、習い始めて1年が経ってからは劇的に変化を感じます。 

 まず、道場に通って以来、風邪をひいていません。鼻水がでることはありますが、それ以上悪くことがないんです。 
以前だと熱だろうが咳だろうが仕事を休むこともできないので辛いことがありましたが、今は深刻な症状までならないので嬉しいです。 

 あと、がんの治療で病院には4週に一度のペースで通っているんですが、血液レベルではすごく健康。 
あと3年は治療を続けないといけないんですが、医者は「途中でやめてもいいくらいですよ!」と言ってくれています。 
 
 身体が健康になってきたんですね。 
 
 以前は仕事が終わるとボロ雑巾のように這いつくばって帰宅して、鉄板が背中に入ったように疲れ果てていました。疲れがたまるとヘルニアを患った首や半月板損傷を負ったことがある膝が痛みだすんです。 

 ですが、太気拳を始めた今は疲れても倒れるほどではなくなりました。首や膝も傷まないんですね。最近気がついたんですが、身体が締まってきました!ラッキーなオマケ付きです(笑)。太気拳を始めたことで身体の調子が落ち着いているのが分かりますよ。 
 
 太気拳のどんな要素が身体の健康に効果があったのでしょうか? 
 

 太気拳を通して、集中とリラックスのバランスがとれるようになりました。仕事で気を張っている中でも、心のゆるめ方を知ったんです。逆に引き締める場面では「さてと」って集中できます。 

 ゆるめ方と引き締め方が分かるようになると、気力を使い果たすことがなくなり、心身ともに余裕を持った状態でいられるようになりました。 

  ですから、へとへとで帰宅なんてことも、日常でイライラすることなんかも、ほとんどなくなりました。 
 
 心身が安定したことで仕事や生活に変化はありましたか? 
 
 生活のあらゆるところで太気拳で学んだことを活かせます。心身のバランスがとれるようになって、落ち着いた気持ちで仕事に取り組めるようになり、今までにも増して毎日がすごく楽しくなりました。 

 すると、またどんどん素晴らしい経験や考えを持った方々との縁もつながってきて、人生がますます良い感じに回り始めているのを感じます。とても幸せに生活できていますよ。 
 
 太気拳を通して、畠谷さんは何を学んでいますか? 
 
 本当の意味での「自立」です。普段私たちは気がつかないうちに周りに流されて、自分を見失ってしまいます。例えば、私も「女性なら結婚して子供を産む」というような世間一般の常識に流されそうになり「結婚した方がいいのかな~」と思った時もありましたけど、その時が来たらすればいい。自分のタイミングがあるんですよね。 

 そのように「内観」を学んでいます。私は私の心と対話していますが、そのツールが立禅だと思っています。自分に意識を向けるきっかけ。今は私も周りに流されず、自分で判断して生きていけるようになりました。それが心身のバランスにつながっているんだと思います。 
 
 松井師範はどのような人柄ですか? 
 


 いつも生徒を笑顔で見守ってくれる先生です。生徒が迷っていても、その人の歩幅に合わせて背中をそっと押してくれる感じで、優しく教えてくれます。熱血漢というわけではありませんが、とにかく情熱があります。稽古ではいつも元気をもらっています。 

 仕事で忙しくて週一の稽古を逃してしまいますと、先生の笑顔が見たくなり「松井欠乏症」になって元気を吸い取りに行きたくなります。ふふふ。 
 
 
 今後、どのように太気拳を続けていきたいですか? 
 
 「心と身体を鍛えることで人生は豊かになる」というおぼろげだったイメージは、太気拳を習うことで確固となりました。今後も仕事や生活で太気拳の教えを大事にしていきたいと思います。 

 「こうなりたい」と思えば形となるものを自分自身が作っていくものです。人生はとてもシンプルだということが、太気拳を習うことで確信できました。 
 
 このインタビュー記事を読んでいる方の中には、太気拳を習ってみようと検討していらっしゃる
 読者も多いと思います。松井道場はどんな人にオススメですか?
 
 
 先程も言いましたが、道場に通っている生徒さんたちは様々で、私のように仕事を持っている女性もいれば主婦もいて、のんべえのオジサンなど色々な楽しいキャラクターの方々がいらっしゃって、とても興味深いです。 
本気で武術を習いたい人も素人でも通える、間口の広い道場です。 

 太気拳はどんな人でも「強く」なれます。「自分を変えたい」「何かを始めたい」と思う人は、まずは道場に来てみてください。素敵な笑顔が心の扉を開いてくれますよ。

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