正岡子規の随筆「病床六尺」の一節、 亡くなる3ヶ月程前に書かれた文章です。 「悟りといふ事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思つて居たのは間違ひで、 悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であつた。」 武士道的精神を著す山本常朝の「葉隠」における 「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」 とは対照的な表現ながら、どちらも同じことのよう...
Read More方向性が固定されていない自由な身体と心。 「ジャンプの瞬間」と「着地の瞬間」、身体はほぼ同じ状態です。 地面からの力を利用しようとしているか、吸収しようとしているか。 動画の逆再生のようで、一時停止してみるとどちらの瞬間か分かりません。 ちなみに「ジャンプしよう」と思ってしゃがむのでは準備ができていません。 それは「ジャンプの瞬間」ではなく、「ジャンプの一瞬前」。 そう...
Read More大辞林で「無敵」という言葉を調べると、 「相手となるものがないほどに強いこと」 とあります。 一方、武術的・気功的には、「無敵」とは、 「敵という概念が無い」 という状態を指しているのだと感じます。 強いがあるから弱いがある。 大きいがあるから小さいがある。 相対の世界から絶対の世界への移行。 日々の地道な稽古によ...
Read More武術においては前後左右の敵に対して、押す、引く、打つなどの力が求められます。 しかし、我々はこの「前後左右への力」ではなく「上下への力」こそが武術の基本だと考えています。 人間は二本の足で、地面を踏みしめて立っています。 前からの力に対抗するのは、足裏と地面との摩擦力。 ツルツルの氷の上では簡単に押されてしまうし、足が地面に固定されていれば押されても耐えることができます...
Read More私の師である島田道男先生主宰の太気拳気功会30周年記念演武会に参加しました。 先生方の動きには風格ともいうべきものが備わっています。 見た目は異なっていても通ずるものがあり、それが太気拳、そして武術の中核をなすもの。 その中核、一点を求める行為が稽古。 百聞は一見に如かず、百見は一触に如かず。 新年に際し、一層研鑽を積むべし...
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