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疲れないコツ
この日は円山公園でバーベキュー。北海道では暖かい季節は外でジンギスカン、という楽しい習慣があります。
平日でも家のガレージで結構みなさんやっています。
北海道に来てはじめてのBBQ、楽しくて二次会でススキノへ。
宴も終わり心地よい夜だったので、自宅まで走って帰ることにしました。
長距離のランニングは昔から大の苦手。
短距離は得意でしたが生まれつき喘息持ちだったので息が続かなかったのです。
その後も大学までは日本拳法の試合の為に走り込みはしていましたが、とにかく苦手意識しかありませんでした。
試合に出なくなってからはランニングを稽古メニューに取り入れたことはありません。
しんどくないことに驚いた
数年ぶりのランニングですが、思った程に疲れません。
もちろん稽古はしているので体力は落ちていないはずですが、昔から感じていた息苦しさ、辛さが全くなく、むしろ心地良いのです。
それは心身がリラックスしていたから
不思議に思って全身を観察し、また昔を思い出してみたところ、昔と違って気持ちが急がず、リラックスして走っていることに気がつきました。
とくに上半身の無駄な力が抜けています。
そこで気がついたのが、普段の稽古のときと同じような身体の状態になっていたということです。
疲れない身体を手に入れる気功
太気拳は武術ですが、気功的要素が柱となっています。
気功の効果は様々ですが、リラックスもそのひとつ。
同じ10の体力でも、不要なところに2の力を入れていたら、8しか使えません。
例えば、今この文章を読んでいるときにも、顔や肩、手などに不要な力が入っているかもしれません。
疲れない身体を手に入れる為には、体力の限界ラインを上げることもひとつの方法ですが、同じ作業をより楽にこなす身体を手に入れることもまた方法です。
椅子に座る、立つ、歩く。
そんな日常生活で、今よりほんの少しでも心と身体を緩めることができれば、蓄積される疲れがぐんと変わってきます。
より楽に効率良く動ける身体というのは、武術においてもより大きな力、速さが出せる身体と共通します。
武術とは意識と身体の状態をしかるべく状態に保つものであって、個々の技ではありません。
無駄なところには気張らず、気楽にいきましょう。
プロの語り口
三井物産時代の同期、小川浩司君が出張帰りに札幌へ立ち寄ってくれました。
彼は物産を退職してNHKのアナウンサーになった異色の男。
しゃべりのプロだけに、とても落ち着く語り口です。
コツを聞いたところ、
言い回しや滑舌うんぬんよりも、息を吐ききるように話すといいよ。笑いは息をはき切るから気持ちいいんだよ。
とのこと。
小手先のテクニックではなく、呼吸をゆるやかに、落ち着いて、ということらしいです。
なるほど、だから小川と話していると心地いいんだ、と納得。
気功を行う際には木に向かって立つように指導することがあります。
具体的に木との間に気を巡らせるような流派もありますね。
たとえ気という表現がしっくりこない場合でも、落ち着いた人の隣に居ると気分が落ち着くように、静かに佇む木の隣にいるだけでなんだか落ち着いてきます。
まさに気のせいですね。
そんなことを考えながら、帰りに知事公館で立禅。
朋あり遠方より来る、また楽しからずや
太気拳・意拳は人拳
中国武術には蛇拳・鶴拳・猿拳といったように、動物の動きからヒントを得て作られた流派が多くあります。
蛇には毒牙となめらかな動きが、
虎には鋭い牙と強靭な爪が、
熊には力強い前足と大きな体が、
猿には素早い動きがある。
ヒトよりもより速く、より力強い動物の動きを参考にすればよい、と先人が考えるのも無理からぬことです。
動物は厳しい自然界で生き残る為に、得意の武器を進化させてきました。
それが牙であり、爪であり、大きな体です。
ヒトの場合は、知能(脳)がそれにあたります。
脳を発達させ、そこで想像されたものを神経を介して手や口、全身で創造する。
このような想像力や意識、これが人間の武器。
王向斎の創始した意拳や王の外国人唯一の弟子である澤井健一の創始した太気拳は、その名の通り「意」や「気」、すなわち「思い」「イメージ」「意識」、そしてそれを伝達し表現する神経系を重視した武術です。
王向斎は形意拳や白鶴拳、その他多くの武術を学び、そこから形を廃し意拳を生み出しました。
形を廃しヒトの武器である「意」に焦点をあてた意拳・太気拳は、
「人拳」
なのかもしれません。

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