9May
ハラから力をだす

ハラから力をだす

太気拳気功会に宮崎さんという先輩がいる。 身体が格別大きいわけではないが、宮崎さんの打撃はやたらと重い。 バットで殴られるのではなく、もっと柔くて重いものにぶつかったような衝撃だ。 ガン!ではなくべタン!という感じ。 稽古後、一緒に飲んだ時にその秘訣を聞いたことがある。 「島田先生にハラで打てっていわれたからそのとおりやってるだけ。」 と言って、私の肩に腕を置いてくれた。 するとその...

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5May
武、禅、会

武、禅、会

「武」という漢字は「戈(ほこ)」を「止める」と書きます。 敵の戈(という武器)を止めるのが武。 攻めるのではなく守る行為が語源となっています。(諸説あり) 武禅会では自分の中心・バランスを維持しづつけた結果、攻めてきた相手が勝手に崩れるような組手やあり方を目指しています。 その基本が立禅と相打ちです。 また「禅」という漢字は「示す偏」に「単」と書きます。 単(単純さ、シンプルさ)を...

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2May
弾力のある身体と地面からの反力

弾力のある身体と地面からの反力

地面に置いたサッカーボールを蹴ればボールが飛んでいくが、ボールを上から強く踏みつけると脚が弾かれる。 ボールが脚を弾き返した力は、地面からの反力だ。 弾力があるだけでは相手を弾き返すことはできない。 弾力のある身体は地面と相手の橋渡し役。 自分がなくなればいい。 [caption id="attachment_1829" align="alignnon...

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25Apr
譲るつよさ

譲るつよさ

推手という中国武術ではポピュラーな稽古がある。 向かい合ってお互いの腕を合わせ円を描き押し合う稽古だ。 自身の中心を守り相手の中心を奪う感覚を育むことができる。 この推手のとき、力をいれて自分の決めた動きと中心を守るようなやり方がある。 相手にどう押されても関係なく自分の有利な体勢を力で維持し、現状を崩さないやり方だ。 反対に、力をいれず相手の動きに合わせながらも中心を維持し続けるよ...

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18Apr
「弾力のある身体」の三原則③「膨らむ力と縮む力」

「弾力のある身体」の三原則③「膨らむ力と縮む力」

「弾力のある身体」の三原則、3つめは「膨らむ力と縮む力」だ。 この原則によって力をあらゆる方向へバランスを崩すことなく発揮することができる。 膨らむ力と縮む力はボールの弾力のようである。 また自動車のサスペンションのようでもある。 消防車のホースをイメージしてほしい。 水が勢いよくホースを流れるとその圧力がホースの壁面にかかり、強さを生む。 一箇所への負荷を全体の力で受け止める、ま...

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17Apr
「弾力のある身体」の三原則②「骨を徹る力」

「弾力のある身体」の三原則②「骨を徹る力」

ひとつめの原則「もたれてもたれず」によって体重を力に変換することができた。 そこで原則②、「骨を徹る力」だ。 この原則によって、体重=力を筋力に頼らず効率的に相手に伝達するルートを作ることができる。 これが分かりやすいのは割り箸を使った実験だ。 この実験は太気会の天野敏先生から受けたものをそのままパクっている。 というか私の武術は全て我が師、島田道男先生や多くの先生からのパクリである...

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11Apr
「弾力のある身体」の三原則①「もたれてもたれず」

「弾力のある身体」の三原則①「もたれてもたれず」

「弾力のある身体」をつくる第一の原則は「もたれてもたれず」だ。 弾力がある、といっても肌がプリプリになるとかではない。それは資生堂にまかせよう。 弾力がある身体とは、押されたときに柔らかく弾き返すような力を備えた身体だ。 かたく頑張るのではなく、ふわりと受け止めることのできる身体。 殴る、蹴るといった個別の技術ではなく身体のありようだ。 私の先生は「相手に押されたれたところが足の裏に...

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7Apr
「弾力のある身体」ということ

「弾力のある身体」ということ

「弾力がある身体」という教えが伝わっている。 ボールのように触れた相手を弾き飛ばす力だ。 私の先生は「身体が飛行機のタイヤのようになるんです。」と言った。 もちろんお腹がボールみたいにふくれていることではない。 だけどお腹がボールみたいにふくれた先生は、これを軸にした武術をしていることが多いのも事実だ。 私はモナ王のような腹筋を目指してここしばらく糖質制限をしている。 だからどうした。...

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4Apr
「正しさ」の基準

「正しさ」の基準

大きな力を発揮するには正しい型・フォーム(=物理的構造)が不可欠だ。 筋骨隆々であっても正しい型がなければその力を活かしきれない。 伝統武術では型を通して流派特有の力の出しかたを学ぶ。 現代格闘技でも基本のフォームをまず練習する。 型は目で見ることができる。 だから師の型の真似をするが、なぜか同じような力がでない。 型と力が伴わないのだ。 それは外見からは正しい構造とは何か、...

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27Mar
押されたところが足の裏になる

押されたところが足の裏になる

秩父の山奥に武術の達人がいるらしい。 そんな噂を20年ほど前に聞き、熱心に探したがそのときは縁がなかった。 それがひょんなことで、数年前に縁がつながった。 その秩父の師にはじめて会ったときのこと。 80歳前の小柄な禅僧。 脚を悪くされており、立つのも辛そうだった。 庵に押しかけ、指導をお願いしたが「武術は修羅道だ、嫌いだ。」と断られた。 それでも諦めきれず、しつこくお願いした。 ...

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